企業が生産活動を行っていると不要な産業廃棄物がどうしても発生してしまいますが、このような廃棄物は一般家庭から排出されるゴミと同じ方法で処分ができないものが多くあります。
これは人体に有害であったり環境汚染に繋がるような危険性の高い成分が配合されている可能性が高いからです。
そのため、企業から出る産業廃棄物は特定の方法で処分が実施されています。
企業が生産工程で生じた廃棄物を無秩序に処分すると、最悪の場合は多くの人が健康被害を受けるような惨事に発展してしまうでしょう。
過去にはこれが問題で公害になった前歴があるだけに、現在の日本では国が決めた厳しい基準をクリアしなければ処分できないようになっています。
この処分法で手間がかかるのが廃液であり、他のものと比較しても慎重さが要求されるので、費用と労力がかかる廃棄物です。
廃液というのは主に製造現場で発生する液状の廃棄物であり、洗浄することで生じる場合もありますが、潤滑油のように一定回数使って品質が劣化したものも対象になります。
このような廃液は液状になっているのでそのままでは処分が難しく、固めて個体にしたり乾燥させて体積を小さくしたりします。
ここで注意しなければいけないのは、廃液乾燥を実施して対応する場合です。
廃液乾燥は高温で熱して気化する方法を用いますが、この際に気化した気体が外に流出しやすくなります。
問題なのは気化すると目視では確認できないケースが多くなり、流出していてもすぐには気が付かないということです。
実際の現場では計測器を使って流出を防止していますが、廃液乾燥は液体の漏れだけでなく、気化した気体についても注意を払うようにしてください。